東京との格差を感じる所以
都内で就職活動をしていると、地方にいる大学生の存在がまるで無かったかのように、ぞんざいに扱われていると感じることが多い。
例えば、インターンシップや説明会
これらは全て東京中心で話が進んでいる。
俺の地元がある東北地方の核となる政令指定都市、仙台でもそれらのイベントが開催されることは一部の大企業でない限り非常に稀だ。
自分自身、関東にいるとは言えど、北関東のイチ地方都市に過ぎないため、情報やコネは自分で掴みに行くしか無い。
大学を編入学で変えてきた自分は、出生地も含めるとこれまで3つの地域に居住した経験があるわけだが、どれも情報の面では東京在住者に比べたら歯が立たないと感じている。
これらの経験が積み重なったためか、地方民の気持ちは痛いほど理解出来る。
広く言われていることだが、地方の公立高校では、東京の有名私立大学に合格できるような生徒でも地元の国立大学への進学を勧める先生が多いと。
実体験からこの言説は明らかだし、ネットでもこういった声は聞かれる。
もちろん、学費や生活費の面では私立大学に比べたらかなりの安上がりになる。
しかし、就職を考えた際には状況は一転する。
交通費や移動時間、宿泊費、様々なコストが積み重なり、地方の大学生は就職活動が制限される事態に陥る。
地元の国立大学(センター試験で7割取らなければ入学出来ないような大学)に進学した生徒でも、指定校推薦や内部進学で入ったニッコマのボンボンみたいな輩に"入社した会社"という点で最終的には追い抜かされてしまう、といった事態は往々にして起こり得る。
これは由々しき事態である。
と、このような事を高校3年時の秋季を過ぎた時期からしかと認識し始めた俺は、当時の学力では受かるはずもないのに東京からほど近い所謂"5S"と呼ばれる大学郡の一角に合格する事を夢見て勉強を進めていた。
結果は惨敗
"5S"はおろか、地元の国立大学にも受からないような目も当てられない不名誉な結果を残してしまった。
その後、とある教育機関(わざと言葉を濁しています)で修練を積み、北関東の大学へ編入学した。
この時、片時も頭を離さなかったのが親戚の存在である。
俺と同じ学年の子(通称Aと呼ぶ)を持つ俺の父親の姉は、俺とAが受験期に入ると、祖父母にはひっそりと早慶上を狙っていると話していたという。
金がないから国公立を目指している自分とは違う、
やはり都心に住む人間には何も敵わないのか、こうやって都市と地方の格差は進んでいくのか...
そう感じていた。
その後、Aは早慶上に落ちてMARCHの一角に進学
将来の進路はまだ決められず、悩んでいると、先日そう祖父から聞いた。
なにも就活で親戚と張り合っているわけではないし、相手はこっちを目にも留めていないだろう。
幼い頃から海外旅行に行ったり、ハイエースでゲレンデやBBQに行ったり...、家族関係が破綻していた俺の家庭ではこんな経験はまず出来なかった。
ただ、自分もこんな親戚のような生活を送りたい。
そう思えるきっかけをくれたのは紛れもなく親戚の存在があったからだ。
これまでは、都市部の人間が抱える明るい華やかな側面と、地方の人間が抱える暗い鬱屈とした側面を、親戚家族一同と俺の家族一同に照らし合わせて考えることが多かった。
次は俺も...
そんな這い上がり精神を持って就活に臨む本年にしたい。